「アニメ映画でちょっとした幸せを」。
アニメ映画大好きブロガー古賀真夏です。
今回は「君の名は」で一躍アニメ映画のTOPに君臨した新海誠監督作品「天気の子」のレビューをします。
「君の名は」に衝撃を受けてからはや3年。待ちに待った新作になります。「君の名は」ブームは偶然だったのか必然であったのか。その視点からも注目された新作です。
なお「君の名は。」映画館で3回鑑賞。「天気の子」も2回鑑賞した後でのレビューになります。ちなみに初回までは情報はCM含めて全くシャットダウンしておりました。
ストーリー: 31/40
作画: 10/10
音楽: 10/10
演技: 7/10
惹き込まれ度: 16/20
ボーイミーツガール度: 10/10
総括: 84/100(観るべき&感動を与えてくれる)
あらすじ(公式サイトより引用)
これは、僕と彼女だけが知っている、世界の秘密についての物語
「あの光の中に、行ってみたかった」
高1の夏。離島から家出し、東京にやってきた帆高。
しかし生活はすぐに困窮し、孤独な日々の果てにようやく見つけた仕事は、怪しげなオカルト雑誌のライター業だった。
彼のこれからを示唆するかのように、連日降り続ける雨。そんな中、雑踏ひしめく都会の片隅で、帆高は一人の少女に出会う。
ある事情を抱え、弟とふたりで明るくたくましく暮らすその少女・陽菜。
彼女には、不思議な能力があった。
レビュー
ストーリー 31/40
天気という身近にある題材をここまで心にストンと下ろしてくる。主題となるボーイミーツガールは外さずに表現しているストーリーは感嘆の一言。後半部分の観ている者を惹き込み、その想いをしっかりと昇華させていました。
レビューが伸びていないのは前半部分に対する疑問符とラストの展開。特にラストの展開は賛否両論分かれるのではないかと初回で思いました。ただ私個人としては今回の展開も有りではないかと感じました。
現代社会で人生を生きる上で何が大切なのか。はたまたどのようにして大切なものを見つけることができるのか。どのような答えが待っているのかぜひ観ていただき感じていただきたい作品です。
作画 10/10
新海誠監督の作品はどれを観ても作画が繊細で細かい。「言の葉の庭」で雨の表現は素晴らしいと感じていましたが「天気の子」でもその力は遺憾なく発揮されていました。
特に圧巻のシーン(景色)は中盤。全身がいい意味でゾワッとしました。どの場面か言わずとも観ていただけた方は分かるかと。登場人物もアップでの非常に細かい表情の変化等眼を見張るものがありました。
「君の名は」に続き東京が舞台になっているので、東京を詳しく知っている方は感じ方も何倍増しかと。「あ、ここあそこじゃん」という移り変わりも楽しかったです。
音楽 10/10
はっきりと言って終盤の「グランドエスケープ」と展開のコラボだけで満点に足りています。ここまで映像と音楽が共存できるものなのか。そしてこの部分だけでぜひ映画館で観てほしいと思えます(できればIMAXで)。何にも代えがたいこの作品でしか感じることができない体験ができるはずです。
その他の楽曲、劇中歌についても文句なし。音楽を聞くだけでそのシーンが浮かぶ素晴らしいマッチングでした。ただ全体通すと私としては「君の名は。」の楽曲のほうが好きかなと。ちなみにグランドエスケープを聞きながら書いています。
演技 7/10
オリジナルアニメ映画の場合はアニメ版等の前例がないため、どうしてもすんなり入ってこない部分があるのは仕方ありません。しかし本当に凄かった。
特に陽菜役の森七菜さんと須賀さん役の小栗旬さん。全く違和感がない上に完全に映像に入り込むことができました。先輩(凪)役の吉柳咲良さんも凄く良かったです。
ただどうしても浮いていて気になった演技をしていた方もいたのでその部分で少し下がっています。
惹き込まれ度 16/20
後半にかけてグイグイとすごい勢いで惹き込まれました。一気に駆け抜けていくスピードは時間を本当に忘れさせてくれました。
しかし、前半の部分は私の気持ちが少し離れてしまいました。そういう意味ではいい意味でジェットコースターだったのかもしれません。
映画館でも前半はポップコーンを食べている音も聞こえていたのですが、後半から絶頂期にかけては音が全くしませんでした。体感になりますがその事実が物語っていたのかなと(2回目鑑賞時)。
後半からの怒涛の展開&惹き込まれ具合は、正直「君の名は。」を凌ぐかと。ラストの盛り上がりだけでも一見の価値ありです。
ボーイミーツガール度 10/10
前作の「君の名は」でもそうでしたが、天空のラピュタを代表とするボーイミーツガールの完成形と言ってもいいのではないでしょうか。
お互いの気持ちが自然と抑えられないものになる。そしてその想いが何よりも強い絆を産み、力を生む。
それはもう「恋」という言葉で表すことのできない体の内側から湧き出る感情であり、衝動。そのような力強さを感じさせてくれました。文句なしの満点。
総括 84/100
作品を観られた方は映画館を出た後きっと空を見上げたはずです。
ストーリーでも書きましたが、天気という何気なくそこにあるものをここまで人々の心にストンと下ろしてくる。私は夏空を見ると「天空の城ラピュタ」が雲の中にはあると思っていましたがこれからの世代は「天気の子」を思い出すのではないかと。
きっとどこかで誰かが雨の空を見上げ、ある所では晴れの空を見上げてこの作品を思い出すでしょう。
日常に自然と溶け込んでいく作品。そして現代社会に一つの答えの形を提示した作品。出会えてよかったと心から断言できる作品でした。
※これから観に行かれる方はパンフレットと小説はぜひ鑑賞後に♫
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