【日本歴代興行収入第1位】千と千尋の神隠し レビュー

「アニメ映画でちょっとした幸せを」。

アニメ映画大好きブロガー古賀真夏です。

 

ちょうど金曜ロードショーが宮崎駿監督作品月間だったので、せつなのおと特別企画ということで「宮崎駿監督ジブリ作品レビュー月間」をお届けしたいと思います。

第一弾は、私も大好きな作品の一つ「千と千尋の神隠し(2001年公開)」のレビューをします。

日本におけるアニメ映画歴代興行収入第1位。そして日本歴代興行収入第1位。日本で公開された映画の中で一番多くの方々が映画館で観たであろうこの作品。

映画において興行収入が全てとは勿論言いませんが、この快挙だけで素晴らしい作品であることの指標の一つになるのではないでしょうか。

その評価は日本だけにとどまらず、第52回ベルリン国際映画祭で金熊賞を受賞。第75回アカデミー賞でもアカデミー長編アニメ映画賞を受賞しました。

TV放映合わせて10回以上観賞済。関連資料についても多数読破済。この記事のアイキャッチにしている「劇場パンフレット」は映画館で観た時に購入したもので、今でも大切な宝物。

レビュー

ストーリー: 34/40

作画: 10/10

音楽: 10/10

演技: 8/10

惹き込まれ度: 20/20

世界観度: 10/10

総括: 92/100(間違いなく観るべき&人生に影響を与えてくれる)

真夏式アニメ映画レビュー基準

2019年7月29日

あらすじ(劇場パンフレットより引用)

生きている不思議 死んでいる不思議 花も風も街もみんなおなじ

トンネルの向こうは不思議の町だった。ありえない場所があった。ありえないことが起こった。人間のセカイのすぐ脇にありながら、人間の目には決して見えない世界。

土地神や様々な下級神、汎妖怪やお化けたち。そこは、古くからこの国に棲む霊々が病気と傷を癒やしに通う温泉町だった。

10歳の少女千尋が迷い込んだのは、そんな人間が入ってはいけない世界。この街でちひろが生き延びる条件はただふたつ。

町の中心を占める巨大な湯屋を支配する湯婆婆という強欲な魔女のもとで働くことと名前を奪われて、人間世界のもので無くなることだった。

レビュー

ストーリー 34/40

「10歳の少女が自分を知り成長していく物語」。この作品は終始ずっとこの部分を主軸に展開されます。逆に言うと一切この主題からブレることがない。だからこそとても強いメッセージを受けるのだと思います。

正直言いますとストーリーの主軸としてはありがちな内容になりますが、アニメ映画としての表現がいい意味で逸脱しています。アニメ映画でしか描くことが出来ない世界観で、主題をしっかりと落とし込んでいます。

いやはやどうすればこのような世界観にたどり着き、一つの作品としてここまでの完成度で落とし込むことができるのか。本当に感嘆するばかりです。

ストーリーとしても千尋が成長していく様子が丁寧に描かれています。様々な経験を通して一つ一つゆっくりながらしっかりと成長していきます。私もいつの間にか千尋を応援し、見守るような目線で楽しんでいました。

また、少年「ハク」との出会いによるボーイミーツガール的な要素も、作品のストーリーをより楽しませてくれる一助になっていると思います。

最後のシーンを観てからぜひ冒頭のシーンを思い出していただきたいです。そこには全く違った千尋の姿があります。

作画 10/10

千尋自体は全く華やかではなく、本当にどこにでもいそうな女の子です。しかし、最後にはそのような感じが全くしません。一回りも二回りも大きくなった。そのように感じます。

これはしっかりと作画が主題を捉えていて、かつ内面の成長を非常に繊細に描いている証拠だと思います。同じ千尋なのに本当に違う子のように見えるんです。本当に不思議です。

その他に特筆したいのは世界観。ここは変則的レビュー事項で別途書かせていただきます。

音楽 10/10

作品のクライマックスシーンで流れる「ふたたび」を聞くたびに何故か感情がこみ上げてきます。どちらかというと盛り上げるという感じの曲ではないのですが、感情にダイレクトに響いてくる。そんな感じがします。千と千尋の中では一番好きな曲です。

その他の楽曲に関しても本当に素晴らしい。最近流行りの劇中歌(歌詞付きの歌)ではないのですが、BGMとして作品の場面を時には盛り上げ、時には落ち着かせる。

音楽なしではこの作品は完成しない。そう断言しても良いほど素敵な楽曲たちでした。

演技 8/10

特筆したいのは千尋役の柊瑠美さんと湯婆婆役の夏木マリさん。千尋に関しては作品の最初と最後で感じる印象が全く違います。千尋の成長を凄く上手に表現されていたと思います。

そして物語で欠かせない存在となっている湯婆婆。千尋に対する感情の移り変わりが激しかったですが、その奥底にはどこか愛を感じる。そのような難しい演技を素晴らしい技量で演じられていたと感じました。

その他の方々も全く違和感なし。私的には青蛙の声がとても大好きでした。

惹き込まれ度 20/20

ストーリーに加えて、後述しますが作品の世界観。両面からすっかりと魅了されました。千尋が迷い込んだ世界は我々も観たことのない世界であり、千尋と一緒に迷い込んだ感覚になりました。

その後に展開する全く予想できない世界の連続。まさにずっと自分の知らない新しい世界を体験しているような感覚でした。

ストーリーとしても中だるみするところは全くなし。緊迫感のある場面も多く、ハラハラしながらも最後まで楽しむことが出来ました。

アニメ映画の一つの醍醐味である「自分の知らない世界を体験できる」作品。文句なしの満点です。

世界観度 10/10

どうしたらこのような世界観を描くことができるのでしょうか。本当にアニメ映画でしか描くことの出来ない素晴らしい世界観で惹き込まれました。

不思議な街並み、まるで世界の果てに向かうように水の上を走る電車。湯婆婆を始めとする個性豊かな主要キャラクターたち。土地神様を含めて様々なキャラクター全てが作品にマッチして世界観を創り上げていました。

世界観だけでここまで惹き込むことができるのか。いつかモデルになったと言われている九份に行ってみたいです。

総括 92/100

「ぜひ自分の子どもたち(10歳前後)に見てほしい」。改めてレビュー前に作品を観ましたが、親となった私が最初に思ったのはこのことでした。観る時期によってやっぱり感じ方は変わるものですね。

公開当時私は既に中学生でしたが、千尋の成長していく姿に中学生ながら感じるものがあったことを覚えています。ただそれは「なんかよく分からないけれど自分にもできることがありそうな気がする」。そのようなものだった気がします。

ただ知らないうちに影響を受け、千尋が背中を押してくれた場面があったのではないか。今となってはそのように感じます。

子どもたちがこの作品を観てどのように感じるかは分かりませんが、きっと子どもたちなりに何か感じることがあるのではと。

その感じ方が前向きなのか後ろ向きなのか。それ自体は問題ではありません。新しい世界に触れて自分なりに感じて考えてみる。このこと自体に意味があるのではないかと思います。

子どもたちにもアニメ映画との素晴らしい出会いがあることを期待して。短期間でこの作品を2回観ることにはなりますが、子どもたちと一緒に金曜ロードショーを楽しみたいと思います。

※劇場パンフレットより

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