「アニメ映画でちょっとした幸せを」。
アニメ映画大好きブロガー古賀真夏です。
日本映画における興行収入ランキング歴代2位の偉業。新海誠監督の名前を日本中に轟かせた大ヒット作品「君の名は。」のレビューをします。
新海監督のことは「秒速5センチメートル」等で存じ上げていたのですが、恥ずかしいことに「君の名は。」が公開することを知りませんでした。
何か映画を見たいと深夜に思い、映画館に行ったときにたまたま公開初日。そういう意味でも記憶に残るとても思い出深い作品です(ちなみにその日は傷物語、シン・ゴジラも一緒に観ました)。
結局それから劇場に3回足を運ばせてもらいました。3回劇場で観させていただいたことを踏まえてレビューさせていただきます。
小説版、小説外伝版読破済。映画自体はAmazonで作品購入しています(電子)。
ストーリー: 36/40
作画: 10/10
音楽: 10/10
演技: 9/10
惹き込まれ度: 18/20
ボーイミーツガール度: 10/10
総括: 93/100(間違いなく観るべき&人生に影響を与えてくれる)
あらすじ(公式サイトより引用)
千年ぶりとなる彗星の来訪を一か月後に控えた日本。山深い田舎町に暮らす女子高生・三葉は憂鬱な毎日を過ごしていた。
町長である父の選挙運動に、家系の神社の古き風習。小さく狭い街で、周囲の目が余計に気になる年頃だけに、都会への憧れを強くするばかり。
「来世は東京のイケメン男子にしてくださーい!!!」
そんなある日、自分が男になる夢を見る。見覚えのない部屋、見知らぬ友人、目の前に広がるのは東京の街並み。念願だった都会での生活を思いっきり満喫する三葉。
一方、東京で暮らす男子高校生、瀧も、奇妙な夢を見た。行ったこともない山奥の町で、自分が女子高生になっているのだ。
繰り返される不思議な夢。そして、明らかに抜け落ちている、記憶と時間。二人は気付く。
「私/俺たち、入れ替わってる!?」
出会うことのない二人の出逢い。運命の歯車が、いま動き出す
レビュー
ストーリー 36/40
最初に書かせていただいたように本当にノーマークで観た作品でした(何で?と今は思うのですが、公開当時仕事に追われそちらにアンテナが立っていませんでした)。そういう意味では最初に観た時の衝撃は凄まじいものが有りました。
「起」の部分からインパクトの強い展開。前半部分はコメディ色も強く、これからどうなるのだろうかというワクワクした楽しみが大きかった気がします。
物語終盤に転機があるのですが、展開については恥ずかしいことに全く想像できていませんでした。そういう意味では本当に凄く楽しんだ観客の一人だったと思います。
二人の関係を軸に最終局面まで失速することなく駆け抜けた素晴らしいストーリーでした。
作画 10/10
とにかく背景が繊細で凄いです。正直背景の綺麗さだけでも観に行った価値があるかと。「秒速5センチメートル」における雪の表現等も素晴らしいと思っていたのですが「君の名は。」での都市背景は圧倒されました。
そしてやはり知っている所が描かれているというのも私的にはプラス。物語に入り込むことができる一助になっていたと思います。やっぱり作画が良いと観ているだけでも本当に楽しいです。
綺麗な風景。表情豊かなキャラクター描写。映画館で観る醍醐味の一つだと思います。
音楽 10/10
初回に観た時の衝撃は凄まじいものでした。
これまで多くのアニメ映画を観てきた身としては、こんなに存分に劇中歌(歌声付き)が使われていたのは、歌を題材としたアニメ関係しかなかったような気がします。
正直最初は違和感がありましたが、終盤の「スパークル」で私のその考えは間違っていたのだなと。一番の盛り上がりの部分に劇中歌を合わせることで起こる相乗効果。
歌のお陰でこみ上げてくる思いは何倍も増したものになりました。今後はこのスタイルが主流になってくるのかもしれません。
演技 9/10
オリジナルアニメだったにも関わらず違和感がなかったです。どうしてもキャラの見た目である程度声質を想像してしまう部分があります。
先行してアニメが放映されていたりすると映画化されたときにはイメージも固まっていて受け入れやすいのですが。そのことから考えると非常にすんなり受け入れることのできる素晴らしい演技でした。
惹き込まれ度 18/20
前半のワクワク感、そして後半の怒涛の展開。本当に最初から最後まで惹き込まれる作品でした。
いつの間にか二人を応援する一人になっていて、見守っている一人にもなっている。二人の溢れ出す思いを受け止めることで精一杯になっていました。
ベタな展開も有りましたがキャラの立場になれば分かる気もする。そのような立ち位置まで引き込んでくれる素晴らしい作品でした。
ボーイミーツガール度 10/10
現実世界ではありえない形で出会った二人。まさにアニメならではの出会いであり、少し思うことはあったもののその想いがかき消され、必然だったかのように思えるほどの展開。
真っ先に思いついた作品が「天空の城ラピュタ」でした。一つのボーイミーツガール系の作品として金字塔を打ち立てたと思います。
総括 93/100
これまで観てきた作品の中でも一つ頭を抜けた作品でした。願わくば高校生の青春ど真ん中のときに出会いたかった作品だったなと。
何かに一心不乱に向かっていく直向きさ。誰かを想うことで強くなることのできる人間の不思議。そして観る者の思いまでしっかりと受け止めて昇華してくれるストーリー。
間違いなく人生に素晴らしい影響を与えてくれる作品の一つだと思います。私としては2回目観に行ったときが一番心打たれました。
あと一つだけ付け加えさせてください。それぞれの想いを描いた外伝版小説が出ています。そちらも一緒にぜひご覧いただければと。また一味違う作品として新たな体験をすることができるはずです。
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