「アニメ映画でちょっとした幸せを」。
アニメ映画大好きブロガー古賀真夏です。
日本を代表するRPGである「ドラゴンクエスト」シリーズ。ついに映画化ということで、今回は「ドラゴンクエストYOUR STORY」をレビューします。
映画化の発表があった時は本当に驚きました。そしてファイナルファンタジーの二の舞にならないようにして欲しいという願いも込めて。
内容が「ドラゴンクエストⅤ」をモデルにしているということは知っていたので、非常に楽しみに観てきました。
ドラゴンクエストはI〜Ⅺまで全てのシリーズを制覇。好きな作品順は「Ⅴ>リメイクⅢ(SFC版)>Ⅺ」の順です。ファミコン(FC)の頃からやっていたので本当に思い出深いです。
ストーリー: 8/40
作画: 5/10
音楽: 5/10
演技: 3/10
惹き込まれ度: 5/20
花嫁候補可愛い度: 8/10
総括: 34/100(時間を使う覚悟を)
レビュー
あらすじ(公式サイトより引用)
少年リュカは父パパスと旅を続けていた。 その目的は、ゲマ率いる魔物たちに連れ去られた母を取り戻すこと。
旅の道中、遂にゲマと遭遇し、魔物たちと激しい戦いを繰り広げるパパス。 しかし一瞬のスキをつかれ、リュカが人質にとられてしまい、手出しができなくなったパパスは、リュカの目の前で無念の死を遂げる――
それから10年。故郷に戻ったリュカは「天空のつるぎと勇者を探し出せば、母を救うことができる」というパパスの日記を発見する。 父の遺志を受け継ぎ、リュカは再び冒険の旅にでることに。
立ちはだかるいくつもの試練、そしてビアンカとフローラ、2人の女性をめぐる究極の選択。 果たして冒険の先に待ち受けるものとは!?
ストーリー 8/40
思い出補正のドラゴンクエストⅤのストーリーだったからということで、甘めでこのレビューです。トイ・ストーリー4とは真逆の意味で、なんとお伝えしたら良いのか。どうやったらこの作品を作るに至ったのかと信じられない気持ちでいっぱいです。
「僕の考えた最強のドラゴンクエストⅤ」を永遠と見せつけられていた感じでした。ある意味では正しい解釈なのかもしれませんが…。
所々コメディタッチに描いていますが、全くもって面白くない。それどころか更に心離れていくきっかけになっていました。「この部分面白いだろ?」と言われているようにさえ感じました。
ラストの展開も奇をてらったのでしょうが…本当に残念でした。ただ、一つ言うならばゲームのストーリーが非常に濃いため、一作品での時間内で収めるのは非常に難しかったかと思います。
作画 5/10
まずもって驚きの表情が私には受け付けませんでした。そして同じ表情が何回も続く。そこには機微な表情の変化等はあまり見受けられませんでした。
しかしながら、モンスターの描写、魔法の作画等は観ていて非常にワクワクしました。知っている魔法がどんどん出てくることも楽しかったです。
そして後述しますが、フローラとビアンカがそれぞれの違いを表現していて非常に良かったと思います。臆面なく伝えるととても可愛かったです。それだけに物語として深堀りできていないことも非常に哀しかったです。
音楽 5/10
ドラゴンクエストの音楽は本当に大好きです。特にドラゴンクエストⅤは何回もプレイしたこともあり、思い出に残っている音楽が流れるのは非常に嬉しかったです。
ですが…音楽を乱用しすぎて音楽が浮いていたように感じます。特に前半部分は場面が変わるたびに音楽も変わり、取り敢えず流しておこうかというようなように思えました。
それぞれの場面に合っていたのか、頻度は良かったのかと一考の余地はあったのでは。ただ音楽自体はとんでもなく素晴らしいものだったので、差し引きこのレビューです。
演技 3/10
ゲーム内に音声がないため、観客にそれぞれのキャラクターに思い描く音声像があり、難しいと思いますが、私としては声というよりも演技が浮いているように感じました。
パパス、敵役に関してはすんなり入ってきたのですが、主人公が私はダメでした。演技がダメだったのか、私がすでに心が離れすぎていて客観的に観ることが出来ていなかったのか。
ゲマは最後の最後まで素晴らしかったと思います。
惹き込まれ度 5/20
最後の展開で少し腑に落ちる部分もありましたが、正直最初から完全に心が離れていました。私のピークとしては冒頭の5分。懐かしい映像もあり今からそのような作品が始まるのか本当にワクワクしました。
その後は次第にどんどん心が離れていきました。
花嫁選びの部分で少し戻ってきた部分がありましたが、最後の展開で正直言いますとドン引き。ここまで心が離れた作品も近年ありません。
花嫁の可愛さ度 8/10
良かった点を上げるとすればこの部分かと。フローラ、ビアンカともに本当に可愛かったです。どちらも魅力的で、それぞれの良さが非常に上手く描かれていたと思います。
おしとやかなフローラ。活発で明朗なビアンカ。ゲームをプレイした方は皆様本当に迷われたかと思います。実際にリュカがどちらを選ぶのかはドキドキしました。
その答えはぜひ作品を観ていただきたいのですが、作品全体として私はオススメできないのが残念です。
総括 34/100
「君の物語で、君は主人公か」。このキャッチフレーズを雑誌で見たときに、絶対に観に行くことを決めていました。それほどまでに魅力的に感じるキャッチコピー。期待値はMAXでした。
しかしながら、ドラゴンクエストが大好きということ。特にドラゴンクエストⅤが私にとって本当に思い出深い作品だったこともあり、私の中では受け入れがたい作品でした。
アニメ映画は現実世界では経験できないことも描くことができ、その作品を通して何かを伝える。この部分が一つの大きな醍醐味であり、私がアニメ映画を大好きな理由です。
特にドラゴンクエストのようなファンタジーをベースとした世界観は、アニメ映画でしか描くことが出来ないものではないでしょうか。その世界観を軸にしながら、最後にあのような展開にして何を伝えたかったのでしょうか。
伝えたいものが説教の内容ならば、ドラゴンクエストである必要性は全く無かった。この部分を主題とするならば、別の角度からアプローチしたほうが観客にも伝わりやすかったのではないでしょうか。
エンドロールの最後まで耐えきれずに映画館を出た作品は何年か振りでした。私は観られませんでしたが、最後にNG集があったようなので、観に行かれる方は最後まで観ることをオススメします。
※読んでくださった方&この作品を好きでご覧くださった方には不快な表現も多かったかもしれません。夏影式アニメレビュー基準でも書いておりますが、あくまでも私の主観になるのでご了承ください。
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