「アニメ映画でちょっとした幸せを」。
アニメ映画大好きブロガー古賀真夏です。
日本でも有数の長編アニメ映画監督として名が轟いている細田守監督の5作品目。「未来のミライ」をレビューします。
日本アカデミー賞の受賞。カンヌ国際映画祭での上映。さらにはアニー賞で長編インディペンデント作品賞を日本人で初めて受賞する等輝かしい評価を受けている今作品。「時をかける少女」が大好きなこともあり、今回も楽しみに映画館に観に行きました。
細田守監督の作品は「時をかける少女」「サマーウォーズ」「おおかみこどもの雨と雪」「バケモノの子」と全て観賞済。東京ドームシティで行われた「未来のミライ展~時を超える細田守の世界」という原画展にも行ってきました。
ストーリー: 10/40
作画: 8/10
音楽: 6/10
演技: 5/10
惹き込まれ度: 8/20
くんちゃん度: 2/10
総括: 39/100(時間を使う覚悟を)
あらすじ(公式サイトより引用)
とある都会の片隅の、小さな庭に小さな木の生えた小さな家。ある日、甘えん坊の”くんちゃん”に生まれたばかりの妹がやってきます。
両親の愛情を奪われ、初めての経験の連続に戸惑うばかり。そんな時、”くんちゃん”はその庭で自分の事を「お兄ちゃん」と呼ぶ、不思議な少女”ミライちゃん”と出会います。
“ミライちゃん”に導かれ、時をこえた家族の物語へと旅立つ”くんちゃん”。それは、小さなお兄ちゃんの大きな冒険の始まりでした。
待ち受ける見たこともない世界。むかし王子だったと名乗る謎の男。幼い頃の母との不思議な体験。父の面影を宿す青年との出会い。そして、初めて知る「家族の愛」の形。
さまざまな冒険を経て、ささやかな成長を遂げていく”くんちゃん”。果たして、”くんちゃん”が最後にたどり着いた場所とは?“ミライちゃん”がやってきた本当の理由とはー
それは過去から未来へつながる、家族と命の物語
レビュー
ストーリー 10/40
正直に言いまして前半は観るのが苦痛でした。演出上必要な時間だったのかもしれませんが、私にとっては作品通して観た後でも、前半部分が長過ぎたのではないかと感じました。
あとは総じて何が伝えたかったのかいまいちピンとこない部分がありました。様々な世界を経験してくんちゃんがお兄ちゃんになっていくという過程なのでしょうが、ただ巡ればお兄ちゃんになれたのだろうか等の疑問符がつきました。
後半部分は私自身も観ることを持ち直すことができましたが、観終わった後に印象に残っていたのは前半部分。そのこともあってこのレビューになりました。
作画 8/10
細田守監督の描くキャラクター、そして流れる空気感等凄く大好きです。近代的で言うと「サマーウォーズ」。日常の描き方で言うと「時をかける少女」。
今作も世界観含めてその部分は非常に特筆するに値すると感じました。特に終盤の駅の部分はまさにこれぞ細田守監督だなという感じがして、観ているだけでワクワクしました。
音楽 6/10
山下達郎さんの楽曲が印象に残っていますが、それ以外の楽曲については特に覚えていません。そういう意味では作品に溶け込んでいたのかと思います。
しかしながら、作品と楽曲が合わさることによる相乗効果という部分は感じませんでした。
演技 5/10
特に良かった、悪かったという所を感じませんでした。良い意味でも悪い意味でも”くんちゃん”の声は際立っていました。恐らくは演技の問題というよりもキャラ設定の問題だったのかなと思います。
惹き込まれ度 8/20
私の場合完全に前半部分で躓いてしまったので、そこから惹き込まれる形に気持ちを持ち直すことが難しかったです。
作画で書かせていただきましたが、終盤の世界観等は非常に興味深く、純粋に作画を楽しませてもらっていました。惹き込まれるにはやはりストーリーの部分と比例してくると思いますので、残念ながらこのようなレビューになりました。
くんちゃん度 2/10
「くんちゃんの、くんちゃんによる、くんちゃんのための映画」。くんちゃんの成長を描くということで当たり前と言えば当たり前なのですが、それにしても主張を強く感じました。
本来加点部分なのですが、私からするとこの作品の特徴はここにあると思いましたので取り上げました。残念ながら私の中では悪い印象の方で記憶に残ってしまう特徴になってしまいましたが…。
総括 39/100
日本アカデミー賞の最優秀アニメーション作品賞、海外で高い評価を受けていることから、単純に私に合わない作品だったのだろうと思います。
命の繋がり、家族の大切さ等を主軸にしてあり、私にも家庭があるので共感できる部分は多々あったのですが、私にとって全体として受け入れることが難しい作品でした。だからこそ皆様の感想もお伺いしたい作品でもあります。
話が逸れますが、サマーウォーズから少し出て来てはいたのですが、動物の擬人化またはキャラの動物化が良く出てきますね。私個人としては細田守監督のはっきりとした特徴で好意的に思っているので、次回作はどのような形で表現されるのか楽しみです。
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